尻尾を振ってくれない…犬の尻尾の役割🐕
こんにちは😃
湖南市のペットシッターまほろの加藤です。
数々の愛くるしい仕草を見せ、癒しを与えてくれるペット達。
ペットの中でも犬はしっぽで感情を現すことが有名ですよね。特に嬉しい時にしっぽを振って近づいてくる…いいえ、そう思われているみなさん!実は犬がしっぽを振る理由は嬉しいからだけでは無いのです。
ちなみに何故か飼い主にしっぽを振らない犬もいるようです。ちなみに、うちのトットはよくフリフリしますがヒヨコはほぼしません😅
しっぽを振らないのはヒヨコに好かれてないから?うちの夫はそう思ったこともあったようです。
一体どの様な時にしっぽを振るのでしょうか?
今回は犬がしっぽを振る行為について、ご説明していきます😊
目次
- ○ 犬の尻尾の役割
- ○ しっぽを振り始める時期
- ○ 犬のしっぽからわかる犬の感情
- ○ もともと振っていたのに振らなくなったら…
- ○ 最後に
犬の尻尾の役割
犬には、尾骨が背骨に続いていて、立派な役割を持っている「しっぽ」というパーツが存在しています。
しっぽには一本のつるんとした骨ではなく、小さな骨が背骨のように連なってできています。
しっぽには筋肉も神経もたくさんあるので自由自在に動かすことができます。
役割1…犬のいろんな体の動きに合わせてバランスをとる
方向転換する時、走る時、ジャンプする時など、犬はしっぽの動きを変えながら体を安定させています。
しっぽはそのようなアクティブな全身の動きに対し、体幹のおもりや舵取りのような役割があります。
役割2… しっぽで鼻先の冷気を遮断し、寒さから呼吸器系を保護する
冬に犬が丸まって寝ている姿はよく見られます。
気温が低い時には、そのようにして体を丸め、しっぽで鼻先の冷気を遮断し、寒さから呼吸器系を保護します。
役割3… 相手とのコミュニケーションツール
しっぽのコミュニケーションは、犬同士の間では、普段からさかんに行われています。
犬は、しっぽの動きで自分の感情や意思を表して相手に伝えることで、無駄なトラブルを避けようとします。
しっぽを振り始める時期
犬がしっぽを振るのは、生まれつきで何となくやっているわけではありません。
私たちが、生まれた時から言葉が話せるわけではないように、犬たちもしっぽを振れるようになるまでには少し時間がかかります。生後3週目くらいからしっぽを振ることができるようになるそうです。
子犬にとっても、しっぽを振るということは社会性を意味します。ほとんどの犬が、生後6~7週目くらいまでにはきょうだい達との遊びの中で、気持を伝える手段としてのしっぽ振りを学習していきます。
コミュニケーション手段として学習している、ということに驚かされますよね。
なので、その感情表現方法を身に着けるはずの環境から、早くに引き離されてしまった子犬の場合、しっぽ振り学習も十分でない可能性があるそうです。
幼い時期に母親やきょうだいと過ごす社会化期が、成長のためにどれだけ大事であるのかということが改めてわかりますね。
犬のしっぽからわかる犬の感情
犬のしっぽの動きからも犬の心を読み解く事が出来ます。
しっぽを素早く動かしているなら興奮状態を表します。
しっぽを大きく左右に揺らしているのならリラックスした状態を表します。
犬の気持ちを知るためには「しっぽの状態」と「動き」という2つから判断する必要があります。
犬は信頼する飼い主にしっぽを振って感情を表現しますが、犬がしっぽを振らない場合どの様な気持ちを表しているのでしょうか?
飼い主に対してしっぽを振らないのは決して嬉しくない訳では無く、一緒にいて興奮しない相手つまり落ち着ける相手と認識している為しっぽを振らないのです。
また犬それぞれ性格が異なる様にしっぽを振る犬もいれば、あまりしっぽを振らない犬も。
個体差もありますので愛犬がしっぽを振らなくても、あまり心配なさらないで下さい!
ちなみに…
《しっぽの動きでわかる犬の感情の例》
♦ちょこちょこと小さくしっぽを振る場合
「こんにちは!」「ここにいるよ!」「初めまして!」
♦しっぽの振り幅が大きい
「仲良くしようよ」「逆らわないよ」「これは遊びだよ」このサインを犬同士で上手に伝えることで、遊びが喧嘩に発展しないように保っています。
♦腰からしっぽまでの大きな動き
「どこにも行かないで」「どうか私を大事にして下さい」長期に離れていた飼い主との再会などで見られる。甘えや信頼、これ以上ないへりくだりの意味。
♦腰を落として床を這わせるように大きく振る
「なんでも言うことを聞きます」優位な相手への最大の敬意。
♦しっぽを水平にしてゆっくり振る
「不安を感じています」しっぽが上がっているわけでも下がっているわけでもないのは、相手との関係性が掴めてなく、少し不安を感じている状態。
♦︎しっぽをまっすぐ垂らしてる
こちらも「不安定を感じています」
体が不調の時もこの様なしっぽが見られます。
更に垂れたしっぽが足の間に巻き込まれていたら、恐怖を感じている証。
もうどうにもならないから降参という時もこの様な状態に。
♦少し下に垂れた状態で緩い揺らし方
「リラックス♪」心が安定した状態
このように、犬のしっぽの高低によっても感情は異なります。
しっぽを高くピンと上げているのなら興奮状態や相手に対しての威嚇
しっぽが垂れて低い位置にあるのならリラックスや降参などを表します。
しっぽの高低で真逆の感情を表しているのですね。
さらに、しっぽを振るスピードが早ければ早いほど、興奮の度合いが高くなってきます。
興奮と言っても嬉しいという感情だけでは無く、恐怖や怒りという感情も込められていますのでご注意下さい。
犬が喜んでいるのかどうかを見極めるには、犬の表情やその他の動きを見て判断しなければなりません。
しっぽの動きだけで犬の感情を判断してしまうと、場合によっては噛まれてしまう事もありますので気を付けて頂きたいです。
そして近年イタリアの研究では、犬がしっぽを振る方向で感情を読み解く事もできるのだとか…
これは犬の脳の働きに関係するものなのですが、右脳ではポジティブな感情を作り出し、左脳ではネガティブな感情を作り出します。
その為、犬がしっぽを右に振っているなら「好き」などの感情を表し、左に振っているなら「嫌い」「警戒」などの感情を表している、ということです。
右に振るのか左に振るのかで感情に大きな差があるんですね。
もともと振っていたのに振らなくなったら…
元々の性格によってしっぽを振る犬又はそうでない犬がいますが、もしそれまでしっぽを振っていたのに急に振らなくなってしまった場合は注意が必要です。
しっぽに触ると痛がる様子があれば、それはしっぽを振らないのではなく、しっぽを損傷しているから振れないのかもしれません。
ケガをしていたり、ヘルニアなどの病気でしっぽをあげることができないなど、身体的な理由が考えられます。また、肛門周囲腺腫の疑いも。
食欲が無い場合やしっぽを痛がる場合は、お早めに診察を受けて頂く事をお勧め致します。
しっぽを振らない理由が、このような「振ることができなくなっている」のではないなら、ひとまず安心ですね。
最後に
今回は、犬のしっぽやしっぽが表す感情についてご紹介させて頂きました。
犬と会話を交わす事は出来ませんが、犬の行動やしっぽの動きによって犬の気持ちを理解する事が出来ます。
そして、犬がしっぽを振るのは、必ずしも嬉しいだけではないということを知っておきましょう。
怒りや警戒している時などにも、しっぽの高さや振り幅を変え表現するので、迂闊に近づくと危険なこともあります。
しっぽは、とても忙しいパーツですが、動きを見ることでわかることはたくさんあります。
反対に、しっぽを振らないことが、必ずしもネガティブな理由だけと限りません。
飼い主さんにしっぽを振らないというのは、単にその犬の癖とか個性という可能性もあるということなのです。
ぜひ犬のしっぽの動きを理解して頂き、大切な愛犬とのコミュニケーションに役立てて頂けたら幸いです。
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