デグーの不正咬合って?🐭
こんにちは。
湖南市のペットシッターまほろの加藤です😊
今回はデグーの不正咬合という病気のお話と薬の飲ませ方・薬の種類に合わせた投薬のポイントを紹介します。強制給餌やデグーの保定方法など、ぜひ参考にしてください。
目次
- ○ デグーの不正咬合って?
- ○ 不正咬合の治療
- ・うちの子の場合
- ○ デグーの投薬準備①シロップ
- ○ デグーの投薬準備②粉薬
- ○ 投薬のしかた(保定方法)
- ○ 最後に
デグーの不正咬合って?
デグーの歯は切歯(前歯)・臼歯(奥歯)ともに一生伸び続け、硬いものをかじったりすり潰すことで削られていきます。
歯をこすり合せることが不足したり、ケージを齧ったりして、かみ合せが悪くなった状態を不正咬合といいます。
切歯の不正咬合は飼い主さんが発見しやすいですが臼歯の不正咬合は病院で画像のような専用器具で口を開かないとなかなか見ることができません。
しかし、臼歯では一部分のみが削れて棘状縁という尖った部分ができ、それによる刺激で舌や頬の内側に潰瘍を作ってしまうこともあります。見た目に分かりづらく、症状がひどくなってから病院へ連れて行く飼い主さんも珍しくありません。 定期的にエキゾチックアニマル対応の動物病院でお口のチェックをおすすめします。
不正咬合の症状は主に食欲不振と流涎(よだれ)です。牧草等の硬いものが食べられなくなることが特徴です。
そのほかに体重減少、くしゃみ、目やになどがみられることもあります。
うちの子は今回で2回目の不正咬合治療となりましたが、前回も、今回も、症状としては
●食欲不振(大好きなオヤツすら食べない)
●糞の大幅な減少
●頻繁な歯軋り
●手で口の周りをやたら触る
でした。
不正咬合の治療
病院での治療方法としては、一般的に
●レントゲンで歯の状態をある程度把握する。
●見えている範囲で悪そうな歯を切る(麻酔なし)。
●見えていない範囲の歯(奥歯)を麻酔をかけて切る。
●栄養剤を点滴する。
です。
病院によって治療方法は違うと思います。
うちの子の場合
ビビの治療の実例をお伝えすると、
レントゲンはなく、専用の器具で口の中を開けて臼歯を確認し、「これくらいなら麻酔なしで歯切りしますね〜」と言われ、小さなペンチ登場…😱😱
私はビビを両手で包み込むように保定。
小さなペンチでパチンパチンと硬めの爪を切るような音と共に臼歯の歯切り。
もちろんビビは口の中の確認時から歯切り後まで大暴れ&大鳴きです。
暴れると舌を切ってしまうので私もビビをガッチリ保定…。
歯医者嫌いな私はペンチが出てきた時点でもうビビりまくってしまって、歯切りが終わった後のビビは、わたしの手汗でビッショリ…😭😭ヘタレな飼い主でごめん…。
はじめての治療でも同じ感じになっていたことを思い出します…。
治療後、痛み止めと抗生物質、栄養剤の入った注射を背中に2本。
さらに朝晩飲むためのカシス味のお薬を処方されました。
先生がおっしゃるには「注射で麻酔をかけて治療した方がデグーにとって安全なんだけど、小動物に麻酔っていうことに抵抗ある飼い主さんが多いからさ。」と…。
ちなみに料金は¥7000でした。レントゲン、麻酔をしていれば2万円ほどかかったと思います💦
治療後、痛みと疲れでグッタリなビビ…😢
急いで連れて帰って、ケージへ。
今日はゆっくりしてもらいます。。
ちなみに、今回の治療は2回目なのですが、1回目に不正咬合と診断されたのは3年前。
不正咬合の原因は遺伝もありますが、遺伝の場合、同じ歯が伸びてくることが多く、もっと頻繁に病院にて歯切りを行ってもらわないといけません。ビビの場合は3年も開いたことと、前回は右の臼歯、今回は左の臼歯、と違う臼歯の不正咬合だったため、遺伝ではなく、他の原因が考えられるようです。
デグーの投薬準備①シロップ
デグーに処方される薬は、このタイプが一番多いです。プラスチック製容器に入っているものをシリンジで吸って投薬するものです。
薬をシリンジで吸う時、空気が入ってしまうことがあります。シリンジを縦(上向き)に持ち、投薬の前にシリンジを爪でトントンとはじいて空気を抜いておくと飲ませやすいです。
デグーの投薬準備②粉薬
デグーに必要な粉ぐすりの量はごくわずかです。そのため、整腸剤などを混ぜてかさ増ししてあることがほとんど。整腸剤にはわずかな甘みがあるため、苦味のある抗生剤を飲ませる時にも整腸剤が混ざっていると便利です。
粉ぐすりは、そのまま飲ませるのがとても難しいです。そこで便利なのが1mlシリンジ(注射器)です。粉ぐすりが処方されたら、動物病院にお願いして1mlシリンジを付けてもらいましょう。
※有料の場合もあります
粉薬を水や甘いシロップ等と混ぜ、ペースト状にし、シロップ薬と同じようにシリンジに吸わせます。
投薬のしかた(保定方法)
それでは実際に飲ませてみましょう。
デグーの身体が動かないように、タオル(爪がひっかかりにくい素材)でデグーの首から下を軽く包んでしまうのがオススメです。そのほうが初心者でも投薬がスムーズにおこなえますし、抱っこ慣れしていないデグーにとっても、素手で持つよりは安心感があります。
※飼い主の怪我防止にも繋がります。
写真のように、中指~小指でデグーを支え、親指と人差し指で横からデグーの口を開きます。次に切歯(前歯)と臼歯(奥歯)の間に隙間があるので、そこから薬をシリンジで飲ませましょう。
とろみがあるシロップ剤ではなく、サラサラした水状の薬の場合、勢いよく喉に向けて投薬すると気管に入ってしまうことがあるので、気をつけてください。
お互い慣れないうちは口の周りが薬でベトベト…なんてこともあります💦汚れが付いた部分をティッシュやコットンで拭き取ってあげましょう。
最後に
投薬はデグーにとって「嫌なこと」の一つです。
「さっと保定してさっと投薬」が長続きの秘訣です。投薬が終わったら、撫でたり抱っこしてあげたり、「好きなこと」をしてあげながらたくさん褒めてあげてください。ただし、投薬後のハードな遊びは控えましょう。せっかく飲んだ薬が食道を逆流してしまう恐れがあります💦
デグー等の小動物は元気がないことを捕食動物に悟られないために、体調不良を隠します。そのため、飼い主さんから見て明らかに元気がない時には既に重症化ということもあり得ます😞
もちろん今回の不正咬合だけでなく、いろんな病気がありますが、普段から飼い主さんとして責任持って小まめに健康状態をチェックしていただき、少しでも違和感を覚えるようであればすぐに動物病院へ足を運んでほしいと思います。
ビビちゃんの治療のその後については随時Instagram等で経過をお伝えしていきます。
早く治ってご飯いっぱい食べられますように😫